就労継続支援B型に特化 | 宮城・東北の指定申請・実地指導対策サポート

「行政書士事務所ライフ法務プランニング」は、就労継続支援B型事業所の開設から運営までを専門にサポート。複雑な指定申請代行、生産活動の企画・導入、実地指導対策までワンストップで支援。まずは無料相談へ。

ホーム ≫ お知らせ ≫

お知らせ

<行政書士が解説・居場所型のB型事業所①>働けない人”を排除しないために

22789801_m
こんにちは、行政書士の大場です。
障害福祉の制度を調べていたら「居場所型のB型事業所」という概念が出てきました。

本日から、この「居場所型のB型事業所」をテーマにしていきます。


ふと、疑問に思ったところがあります。
「居場所型って正式な制度なの?」「工賃が低いと指導されるのでは?」と、不安を感じている事業所も少なくありません。

結論から言えば、「居場所型のB型事業所」は制度上、確かに認められたB型の一形態です。
国(厚生労働省)も令和6年度の報酬改定で、「工賃向上を重視する事業所」「地域生活・居場所機能を重視する事業所」の両立を明確に打ち出しています。
※居場所型とは正式の名称ではないようです
 

 「働く」よりも「通う」ことに意味がある人たち

B型事業所の利用者には、さまざまな事情を抱えた方がいます。
長年のひきこもり経験がある方、精神障がいの症状が安定しない方、高齢で体力が続かない方
そうした人たちにとって、「毎日、同じ時間に通って、誰かに会う」こと自体がすでに大きな支援になります。

 

働く以前に、“外に出られるようになること”が、社会参加の第一歩なのです。
このような支援の形を持つ事業所が、いわゆる“居場所型B型”と呼ばれています。
作業や工賃よりも、「安心して過ごせる時間」「人とのつながり」「自分のペースで関われる場」を重視します。

 制度の中でどう位置づけられているのか

就労継続支援B型は、「生産活動その他の活動の機会の提供および就労に必要な支援を行う事業」と障害者総合支援法で定義されています。この「その他の活動の機会」という文言がポイントです。

厚労省はここに、“社会参加や日中活動”も含むと解釈しています。
つまり、B型とは「働く場」であると同時に、“地域社会で生きるための居場所”でもあるということです。


令和6年度の報酬改定でも、「多様な利用者のニーズに応じ、日中活動支援の場としての機能も重要」と明記され、“働けない人を排除しないB型”が正式に評価されるようになりました。

 工賃が低くても、意味のある支援

「工賃が低いとダメなんじゃないか」と心配する声もあります。
確かに、国は工賃向上を政策目標に掲げています。
でもそれは、“働ける人の可能性を広げる”ための支援であり、“働けない人を切り捨てる”ための基準ではありません。

むしろ、出席率や生活リズムの安定、人との交流の回数など、“お金では測れない支援の成果”が居場所型B型の価値です。

 これからのB型に求められる姿

今後のB型事業所には、「工賃向上型」と「居場所型」が共存することが求められます。
働く力を育てる場も、日中を安心して過ごせる場も、どちらも地域に必要な支援の形です。

“働けない人”を排除しないこと、それこそが、就労継続支援B型が地域福祉の中で果たすべき役割ではないでしょうか。

次回のブログはコチラ⇒<行政書士が解説・居場所型B型事業所②>作業よりも“通うこと”が支援になる?

 

2025年10月26日 19:09

仙台で行われた「福祉フェア」にいってきました。

PXL_20250928_010147012[1]

こんにちは、行政書士の大場です。
先日、仙台で開催された福祉フェアに参加してきました。

会場では、就労継続支援B型事業所をはじめとした多くの福祉関係者が、自社の製品や活動内容を紹介しており、現場の創意工夫と熱意を直接感じることができました。
 

特に印象的だったのは、“しごととしての生産活動”に取り組む事業所さんが多いということ
こうした流れの中で、私も行政書士として、制度と現場をつなぐサポートをより強化していきたいと感じました。

次回のブログはこちら→障害年金セミナーに参加してきました。

2025年10月23日 12:25

行政書士と社会保険労務士のちがい

4437002_m (1)
こんにちは、行政書士の大場です。
就労継続支援B型事業所さんをサポートしていると、よく聞かれるんです。
「これって社会保険労務士さんに頼むんですか?それとも行政書士さん?」

正直これ、わかりにくいですよね
どちらも“手続きのプロ”なんですが、じつは守備範囲がちょっと違います。

 

たとえるなら
行政書士は 「はじまりをつくる人」、社会保険労務士は 「人のしくみを守る人」です。

行政書士は「はじまりの手続き屋さん」

事業を始めるとき、まず最初に登場するのが行政書士です。
たとえば、
・指定申請書や変更届を作ったり
・運営規程を整えたり
・建物や農地の許可を取ったり
・契約書をまとめたり
いわゆる「スタートの書類仕事」がメインです。


行政書士は、“行政と事業所のあいだをつなぐ通訳”みたいな存在なんです。
現場の言葉を“行政語”に翻訳して、ちゃんと通る形に仕上げるのが得意分野です。

社会保険労務士は「人とお金の専門家」

一方の社会保険労務士さんは、事業が始まったあとに大活躍します。
・職員さんの雇用契約や給与計算
・社会保険・年金・労働保険の手続き
・就業規則の整備や処遇改善加算の管理
つまり、中で働く人のしくみを整える専門家で、「働く人」と「お金」のバランスを整える役割です。

たとえるなら…

行政書士は「家を建てる設計士」です。
社会保険労務士は「住む人の暮らしを守る管理人」です。
どちらか片方では、安心して住めない家になっちゃいます。
行政書士が“建てて”、社会保険労務士が“回す”そんなイメージです。

 

仕事のイメージ 行政書士 社会保険労務士
メインの仕事 行政への申請・届出・許可 労働・社会保険・給与関係
得意分野 制度・運営規程・契約書 雇用・賃金・人のしくみ
主な相手 県・市などの行政 職員・ハローワーク・年金事務所
一言で言うと 事業の設計士 職場の管理人

次回のブログはこちら→
2025年10月15日 19:53