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第8回<新規開所者向けブログ講座:制度理解編>制度を理解していない事業所が起こすトラブル

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こんにちは、行政書士の大場です。

これまでの回では
・B型事業所に関わり始めた当初に覚えた違和感
・生産活動が「就労」になっていない現場の実情
・B型事業は「福祉施設」ではなく「事業」として設計すべき理由

について整理してきました。

今回は、その延長として、制度理解が不十分なまま運営を続けた結果、実際に起こりやすいトラブルについてお話しします。

これは、特定の事業所を指すものではありません。
私が各地でお話を伺う中で、共通して見えてくる「構造的な問題」です。

制度を理解していない、とはどういう状態か

まず前提としてお伝えしたいのは、「悪意がある」「手を抜いている」という話ではない、ということです。
多くの場合は、
・開設時に制度を十分に整理しきれないままスタートしてしまった
・生産活動や工賃について、明確な考え方を持たないまま運営している
・ガイドラインや通知を“難しいもの”として深く読んでいない

といった状態が積み重なった結果として、トラブルが起きやすくなってきているということです。

よくあるトラブル①「生産活動」の説明ができない

運営指導や実地指導の場面で、比較的多く見られるのがこのケースです。

・なぜこの作業を生産活動として行っているのか
・利用者はどのような工程に関わっているのか
・就労支援として、どの点に意味があるのか

これらを聞かれた際に、「昔からやっているから」、「利用者が好きだから」、「とりあえず作業があるから」といった説明しかできないと、指摘や是正の対象になりやすくなります。

よくあるトラブル② 工賃と収支の説明ができない
工賃が低いこと自体が、直ちに違反になるわけではありません。
しかし
・なぜこの水準なのか
・工賃向上に向けた考え方があるのか
・生産活動収支をどのように把握しているのか
これらを整理できていないと、「管理ができていない事業所」と評価されてしまいます。
特に近年は、工賃や生産活動を“見ていない”こと自体が問題とされる傾向が強まっています。
 
よくあるトラブル③「居場所」運営と判断される

ガイドラインの考え方が変化している中で、最も注意が必要なのがこの点です。

・利用者が自由に過ごしている
・作業参加が任意で、関与が曖昧
・就労支援としての関わりが見えにくい
このような状態が続くと、「就労継続支援B型ではなく、居場所になっている」と評価される可能性があります。
これは、支援の質が低いという意味ではありません。
制度の位置づけと実態が合っていないという指摘です。

トラブルの本質は「制度と現場のズレ」

ここまで見てきたトラブルの多くは、書類のミスや形式的な問題ではありません。
本質は
・制度が求めている方向
・現場で行われている運営
この2つの間にズレが生じていることです。
そしてそのズレは、日々の運営の中では気づきにくく、運営指導や指摘を受けて、初めて顕在化します。

次回予告につながる視点

では、こうしたトラブルを防ぐために、事業所は何を意識して運営すべきなのでしょうか。
次回(第9回)では、「制度を理解した事業所は、何が違うのか」「運営で差がつくポイント」について整理していきます。


次回のブログはコチラ第9回<新規開所者向けブログ講座:制度理解編>制度理解がある事業所の共通点

2025年12月28日 19:00

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