<就労継続支援B型事業所(新規開設編)⑩>法人運営の体制整備 <~行政書士が解説~>
こんにちは。行政書士の大場です。
就労継続支援B型の開設準備を進めていると、「法人を作ること自体がゴール」だと感じている方も少なくありません。
でも実際には、“作ったあと”が本番です。
法人は“できた瞬間”から、責任と管理が始まります。
たとえるなら、法人を作るのは「車を買う」までの話、運営はその車を安全に“走らせ続ける”ことです。
ガソリン(資金)、運転手(代表)、整備士(会計)、ナビ(サビ管)がそろって、ようやく動き出します。
① 「責任の所在」が見える化
就労継続支援B型は、個人事業ではなく法人単位で指定を受ける仕組みです。
だからこそ、行政が見るのは「体制」と「責任の分担」です。
| 役職 | 役割イメージ | 一言でいうと |
|---|---|---|
| 代表者 | 運転手 | 行き先を決める人 |
| 理事・取締役 | ナビゲーター | 方向を確認する人 |
| 管理者・サビ管 | メカニック | エンジンを回す人 |
| 会計担当 | 燃料係 | ガソリン(お金)を管理する人 |
< 行政書士の視点>
「誰が何を決めて、どう責任を取るのか」これが明確な法人ほど、行政からの信頼が厚くなります。
② 兼務について
同じ法人の中で代表が管理者を兼ねるのはOKですが、別法人の代表や理事も兼ねていると、行政からはこう見られます。
「二台の車を同時に運転していませんか?」兼務自体が悪いわけではありません。問題は、「どの法人で何をしているのか」が曖昧になることです。
③ 会計について
B型事業所のの会計で一番大切なのは、お金の流れが見えることです。
大事なのは、聞かれたときにスッと答えられることです。
| チェック項目 | ポイント |
|---|---|
| 通帳 | 事業所ごとに分けておく |
| 領収書 | 日付・金額・用途を必ずメモ |
| 会計ソフト | 月次で収支をまとめる |
| 責任者 | 会計担当を明確に決めておく |
④会議と議事録について
どんなに良い話し合いをしても、記録が残っていなければ「やっていない」と見なされます。
行政の立場から見ると議事録に“書かれていないこと=存在しないこと”になります。
行政の立場から見ると議事録に“書かれていないこと=存在しないこと”になります。
| 取り組み | 実務のコツ |
|---|---|
| 月1回の運営会議 | 出席者と日付を必ず書く |
| 議事録 | 署名欄を忘れずに |
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2025年11月05日 00:24