<就労継続支援B型の生産活動・工賃アップのためのマーケティング入門>⑥今の平均工賃はいくら?
こんにちは、行政書士事務所ライフ法務プランニングの大場です。
前回は、B型が価格競争に負けやすい理由についてお話ししました。
前回のブログはこちら→<就労継続支援B型の生産活動・工賃アップのためのマーケティング入門>⑤B型事業所が価格競争に負ける理由
安さで勝負すると、仕事は取れても、工賃は上がらない。
安さで勝負すると、仕事は取れても、工賃は上がらない。
では、ここで次に必要なのは何か。
それは、「今、自分たちの工賃がいくらなのか」を正しく知ることです。
今日はその第一歩として、平均工賃の見方を整理していきます。
まず確認したいこと
「工賃を上げたい」と言っても、今の数字が分からなければ、改善のしようがありません。
たとえば、
・今の平均工賃はいくらか
・前年と比べて上がったのか下がったのか
・その金額で本当に事業として成り立っているのか
・前年と比べて上がったのか下がったのか
・その金額で本当に事業として成り立っているのか
ここが見えていないと、感覚だけで動くことになります。
経営は、気合いではなく数字の確認から始まります。
平均工賃とは何か
平均工賃とは、簡単にいえば、利用者1人あたり、どれくらい工賃を支払えているかという数字です。
B型では、この数字がとても重要です。
なぜなら、工賃水準評価型では、前年度の平均工賃月額が報酬にも関係してくるからです。
つまり、工賃は単なる「支払い額」ではなく、事業所の運営そのものに影響する数字です。
まずはシンプルに考える
難しく考えすぎなくて大丈夫です。
まずは感覚をつかむために、シンプルに考えてみましょう。
たとえば1か月で、
・工賃として支払った総額:120,000円
・対象の利用者数:10人
この場合、120,000円 ÷ 10人 = 12,000円
平均工賃は1人あたり月額12,000円というイメージです。
まずはこのレベルで、「うちは今どのくらいか」を出してみることが大切です。
大事なのは“良い・悪い”ではなく“把握”
ここで大切なのは、高いか低いかをすぐに判断することではありません。
最初にやるべきことは、責めることでも、落ち込むことでもなく、現状を把握することです。
たとえば平均工賃が低かったとしても、それで終わりではありません。
現状が見えれば、
・どこに課題があるか
・何を改善すればいいか
・どこから手をつけるべきか
が見えてきます。
逆に、数字を見ないまま「もっと頑張ろう」だけで進むと、改善はかなり難しくなります。
平均工賃だけでは足りない
ここで一つ注意があります。
平均工賃は大事ですが、平均工賃だけ見ても不十分です。
なぜなら、
・どの商品・仕事で売上が出ているのか
・原価はいくらかかっているのか
・利益が残っているのか
・無理な運営になっていないか
までは、平均工賃だけでは分からないからです。
つまり平均工賃は、入口の数字です。
最初に必ず見るべき数字ですが、それだけで全部は分かりません。
まずは“今の数字”を紙に書く
おすすめは、まずこの3つを書き出すことです。
① 1か月の工賃総額
その月に支払った工賃の合計です。
② 対象利用者数
その工賃計算の対象になる人数です。
③ 1人あたり平均工賃
工賃総額 ÷ 利用者数
これだけでも、今の立ち位置が見えやすくなります。
「なんとなく低い気がする」ではなく、実際に数字で見ることがスタートです。
数字を見ることは、冷たいことではない
福祉の現場では、数字の話をすると、「お金のことばかり考えているみたいで嫌だ」と感じることもあります。
ですが、本当は逆です。
数字を見ないままだと、工賃を上げる方法も考えられません。
利用者さんに少しでも多く還元したいなら、まずは現状を知ること。
それは冷たいことではなく、責任ある運営です。
工賃アップの第一歩は、今の平均工賃を出してみること。
いきなり売上を伸ばす前に、まず現状を把握する。
それだけでも、見える景色は変わります。
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2026年03月08日 02:57