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異業種から就労継続支援B型に参入する前に知っておくこと③(異業種参入では「想い」が何より大切になる理由)

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こんにちは、行政書士の大場です。

異業種から就労継続支援B型事業所に参入した方と話をしていると、経営の話や生産活動の話の前に、福祉への想いが大切だと気づかされます。

それが、「なぜ、この事業をやろうと思ったのか」という原点になります。

少し抽象的に聞こえるかもしれませんが、就労継続支援B型において、この「想い」は非常に重要な意味を持ちます。

なぜB型では「想い」が問われるのか

一般の事業では、

・売上が出ているか
・利益が確保できているか

が、事業継続の大きな判断材料になります。

極端に言えば、数字が合えば、多少大変でも続けられるのが一般事業です。

しかし、就労継続支援B型事業所では、

・生産活動が思うように進まない日
・利用者さんの体調が安定しない時期
・職員が疲弊しやすい局面

必ずこうした場面に直面します。

そのとき、「この事業をなぜやっているのか」が曖昧だと、判断がぶれてしまいます。

「儲かりそうだから」だけでは続かない

異業種参入でよくある動機として、

・社会貢献になりそう
・補助金や報酬がある
・生産活動で収益を出せそう

といった理由が挙げられます。

これ自体が悪いわけではありません。
事業として考える以上、当然の視点です。

ただし、それだけを動機にしていると、

・想定より利益が出ない
・手間が多い
・生産活動が安定しない

といった現実に直面したとき、気持ちが一気に冷めてしまいます。

想いは「精神論」ではなく「判断基準」

「想いが大切」と言うと、きれいごとや精神論のように聞こえるかもしれません。

しかし、就労継続支援B型における想いは、

・無理な仕事を受けるかどうか
・利用者さんに負担をかけすぎていないか
・生産活動を一度止める判断をするか

こうした現場の判断を下すための基準になります。

数字だけでは決められない場面で、最後に頼りになるのが「想い」です。

想いが弱いと、現場で何が起きるか

想いが曖昧なまま事業を進めると、
・売上を優先して無理な納期を受ける
・利用者さんより事業効率を優先する
・職員が板挟みになり疲弊する
といった状況が起こりやすくなります。
結果として、
・利用者さんが定着しない
・職員が続かない
・生産活動も安定しない
という悪循環に入ってしまいます。

想いがある事業所ほど、結果的に安定する

一方で、

・利用者さんの安心を最優先に考えている
・無理をしない生産活動を選んでいる
・支援を大切にしている

こうした想いがはっきりしている事業所ほど、結果的に生産活動が安定し、工賃も少しずつ上がっていく傾向があります。

理由はシンプルです。

・利用者さんが安心して通える
・職員が無理をしない
・現場が崩れにくい

安定した土台があるからこそ、改善に取り組む余裕が生まれるのです。

異業種の経験は「想い」があってこそ活きる

異業種で培った、

・経営感覚
・生産ノウハウ
・外部とのつながり

これらは、就労継続支援B型にとって大きな強みです。

ただしそれは、「誰のための事業なのか」という想いが明確であってこそ活かされます。

想いが土台にあれば、異業種の経験は「強み」になります。
想いがなければ、それは単なる押し付けになってしまいます。

次回のブログはコチラ⇒異業種から就労継続支援B型に参入する前に知っておくこと④(想いだけでは足りない就労継続支援B型事業所の現実)

2025年12月13日 00:19

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