就労継続支援B型に特化 | 宮城・東北の指定申請・実地指導対策サポート

「行政書士事務所ライフ法務プランニング」は、就労継続支援B型事業所の開設から運営までを専門にサポート。複雑な指定申請代行、生産活動の企画・導入、実地指導対策までワンストップで支援。まずは無料相談へ。

ホームお知らせ ≫ <就労継続支援B型事業所 新規指定申請(仙台市版)④>... ≫

<就労継続支援B型事業所 新規指定申請(仙台市版)④>物件選定 × 建築基準法 × 消防法

788037_m

こんにちは、行政書士の大場です。

前回、第3回でお伝えしたとおり、仙台市の指定申請は 事前相談が合否の7割 を占めます。
前回のブログはコチラ⇒<就労継続支援B型事業所 新規指定申請(仙台市版)③>「事前相談」がすべての分岐点

そしてその事前相談で必ず見られるのが…

物件、建築基準法、消防法この3つです。

仙台市の指定申請は、物件選びで“運命”が決まります。
どれだけ人員が揃っていても、どれだけ書類が完璧でも、物件がNGなら申請は止まります。
今日は、仙台市で“通る物件・通らない物件”の基準を完全にわかりやすく整理しました。

1、仙台市の物件選定で見るのはこの3つ

✔① 面積(作業室・相談室など)
利用定員にもよりますが、作業室は最低限の面積が必要 です。
・作業室は○㎡以上
※作業に支障がない広さを有し、機械器具等を備えること
・相談室は独立して確保
・事務室も確保
・トイレはバリアフリーが望ましい
平面図を見た瞬間、「この物件は厳しいですね…」と判断されるのはこの部分です。
✔② 建築基準法(用途変更が必要かどうか)
多くの人が誤解しています。
事業所は“居宅”扱いになりません。
建築基準法上、“事業所用途”に適合しているかどうかを確認する必要があります。
<用途変更が必要な例>
・元「住宅」を事業用にする
・元「倉庫」を事業用にする
・元「事務所」でも規模や内装で用途変更が必要な場合あり
仙台市は用途変更についてもとても丁寧にチェックするため、ここがNGだと申請自体が止まります。
✔③ 消防法(避難経路・消火器・誘導灯)
仙台市は消防にも厳密です。
・避難経路は確保されているか
・誘導灯は設置されているか
・消火器は必要数あるか
・面積によって自火報が必要か
・内装制限はクリアしているか
消防署に確認した時点で「工事が必要」と言われることもよくあります。

2、仙台市で“通らない物件”の典型パターン

ここ、非常に重要です。

NG物件1 作業室が狭い・細長い・分断されている
作業室が「面積・形状」でNGとなるケース。
・どう見ても利用者の動線が確保できない
・細長すぎて作業できない
・途中で通路を挟む
・3つの小部屋に分かれている
仙台市は「作業が安全にできるか」を重視します。
 NG物件2 相談室が確保できない
「相談室」は絶対必要です。
・倉庫の隅にパーテーションで区切る
・作業室の一部をカーテンで…
→ 仙台市はプライバシー確保に非常に厳しいです。
 NG物件3|用途変更が必要なのに時間が足りない
・元民家を借りた
・元倉庫を借りた
・元店舗だが用途が微妙
用途変更に時間がかかり、提出期限に間に合わず、開設が1〜2か月ズレるケース
 NG物件4 消防で致命的にアウト
・避難経路なし
・倉庫に窓がない
・階段が内階段で塞がっている
・誘導灯がない
・自火報必須だがついていない

消防署は「安全性」で判断するので、ここでNGが出ると工事が必要になるか、申請が止まります。

 NG物件5 音・においなどの問題で近隣調整が必要
とくに集合ビルで多い例です。
・相談室での声が隣室に響く
・加工系の生産活動で音が出る
・飲食系の生産活動でにおいが出る
仙台市は「地域との調和」も見るため、近隣クレームリスクの高い物件は避けるべき。

3、仙台市で“通る物件”の特徴は?

✔ 作業室としてまとめて確保できる

広さ・形状が適切。
利用者が動きやすく、職員が目配りできる。

✔ 相談室と事務室がしっかり分かれている

パーテーション不可です。

✔ 用途変更が必要ない、もしくは軽微

提出スケジュールに影響しない状態が最良です。

✔ 消防設備が整っている

避難経路が明確で工事がいらない物件はスムーズ。

✔ 図面がしっかりしている

古い建物で“図面がない”ケースは地獄です。
平面図がある物件は非常に進めやすい。

4、物件を選ぶときの“鉄則”

① 物件契約前に必ず相談

契約後に用途変更や消防工事が見つかるとトラブルになる

② 図面がある物件を最優先に

図面がないと判断できない。

③ 建築指導課に用途を確認

用途変更レベルかどうかは専門機関が判断。

④ 消防署へ図面を持って確認

避難・消火・誘導灯は現場判断が命です。

⑤ 作業室の形状は“正方形〜長方形”が理想

細長い・分断される形状は避ける。

⑥ バリアフリー状況を確認

トイレ・段差・通路幅など。

⑦ 生産活動の種類も見越して選ぶ

印刷・軽作業・飲食などで必要設備が違う。

5、物件チェックに使える“質問リスト”

見学の際に必ず聞くべき項目はこちら↓

① 建物の用途は何ですか?
② この図面は最新ですか?
③ 内装変更は可能ですか?
④ 消防署の査察は最近入りましたか?
⑤ 喫煙・騒音ルールはありますか?
⑥ トイレは車いす対応ですか?
⑦ 近隣への音の響きやすさは?


次回のブログはコチラ⇒<就労継続支援B型事業所 新規指定申請(仙台市版)⑤>管理者・サービス管理者(サビ管)の「事前面談」

2025年11月17日 16:39