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<就労継続支援B型事業所 新規開設手順(仙台市版)④>設備工事・備品準備

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こんにちは、行政書士の大場です。
仙台市でB型事業所を開設する際、もっとも現場で時間がかかるのが 「設備工事・備品準備」 です。

とくに仙台市は設備基準のチェックが細かく、現地調査での指摘が圧倒的に多い のが特徴です。

今回は、設備工事で“必ず見られるポイント”まとめます。
 

① 作業室の面積と動線 

まず確認するのは「広さ」と「動線」です。

よくある指摘
・面積は「必要な広さを有する作業室を設けること」
・作業机を置いたら通路幅が確保できない
・材料置き場・製品置き場が“通路に溢れる”配置
・生産活動と休憩スペースが混在している
・車いすが通れない

B型事業所は、利用者の“動きやすさ”と“安全性”が重要視されます。

< 最低限押さえたい配置のポイント>
・作業机と壁の間に 90cm以上 の通路
・休憩室は作業室から独立させる
・在庫・資材置き場は動線と干渉しない配置に
・生産活動の工程ごとにスペース区分する
(例:材料 → 作業 → 乾燥 → 保管 → 梱包)

② 相談室(面談室)は“個室が原則” 

 相談室(支援室)の個室性と防音性 
<不可になりやすい例>
・ロールカーテンで仕切っている
・パーテーションを並べただけ
・天井まで壁が無い“簡易個室”
・扉の隙間から話し声が漏れる
個別支援計画の作成・面談・ケース会議など、個人情報を多く扱うため、音漏れは厳禁とされています。
<必要な条件>
・天井まで壁が立っている
・しっかり閉まる扉がある
・最低限の防音対策(簡易吸音材でも可)
・作業室と音の干渉が少ない位置
相談室が改善できていないと、実地調査で指摘が入るります。

③ 消防設備 

消防設備は、建物の用途・規模によって変わります。
<必ず見られる設備>
・自動火災報知設備(火災報知器)
・誘導灯(避難口の緑のランプ)
・避難経路の確保
・消火器の設置
・防火区画(区画壁・天井)
・火気使用の有無(調理・加熱機器)
<注意すべきケース>
・元「住宅」や「事務所」
・元「倉庫・物置」
・元「店舗」
・階段が狭い
・出入口が1つしかない
これらは消防の指摘が入ります。
<消防署の“事前相談”は必須>
消防に後から引っかかると、開設日が1~2ヶ月平気で延びます。
 トイレ・洗面・手洗いの配置 
・トイレ数(男女兼用・車いす対応)
・手洗い場の位置
・洗面の高さ
・相談室や作業室からの距離
とくに 食品系(菓子・パンなど)の生産活動 を行う場合は、手洗い設備に厳しくなります。
<食品系で見られるポイント>
・別途の手洗い(シンクでは不可)
・洗剤・ペーパータオルの設置
・原材料・製品の動線(食品衛生)

⑤ 送迎用の車両スペース 

仙台市では、送迎車の有無も確認されます。
・車両スペースが確保されているか
・車いす対応が必要か
・雨天時の乗降の安全性
・近隣からの苦情リスク(騒音・渋滞)
とくに住宅地にある物件は注意が必要です。

⑥ 生産活動エリアの安全性 

仙台市の審査は “生産活動の安全性” を重視します。
< 安全管理の例>
・刃物・熱・重機の管理方法
・在庫管理(棚の落下防止)
・事故発生時の対応手順
・人員配置(何名の職員で見るか)
また、生産活動が継続できるか? 工賃が上がるか?という視点を必ず聞いてきます。
たとえば印刷事業の場合
・印刷機の設置場所
・消耗品の保管
・作業工程の流れ
・工賃の根拠(1枚いくら?)
これらを説明できると事前協議が非常にスムーズになります。

設備工事のポイント

仙台市では、設備工事の段階でどれだけ整えておくかが、指定申請の成否を左右します。
とくに以下が整っていると、書類審査・実地調査が一気にスムーズです。
・作業室の動線が明確
・相談室が完全個室
・消防設備が整い、消防署と調整済み
・トイレ・手洗い・衛生環境が適合
・生産活動エリアの安全性を説明できる


次回のブログはコチラ⇒<就労継続支援B型事業所 新規開設手順(仙台市版)⑤>職員採用・体制整備

2025年11月15日 22:20