開設・指定申請の悩み⑨<代表が変わる予定なんですが、先に変えた方がいいですか?>

こんにちは、行政書士の大場です。
就労継続支援B型事業所の申請準備をしていると、こんなご相談をいただくことがあります。
「代表が変わる予定なんですが、申請の前に変えておいた方がいいですか?」
法人の中で人事異動があったり、代表理事や代表社員の交代が決まっていたり
手続きのタイミングが重なることって、意外と多いですよね。
手続きのタイミングが重なることって、意外と多いですよね。
結論:申請の前に代表変更を済ませておくのが安心です
原則として、申請書に記載する代表者は、登記上の代表者と一致していなければなりません。
つまり、登記簿謄本(登記事項証明書)に載っている代表者名と申請書に書く代表者名が違っていると、書類の不備(補正)扱いになります。ですから、代表者の交代が確定している場合は、
「指定申請の前に代表変更登記を終わらせておく」のが基本で、最もトラブルが少ない進め方です。
なぜ“先に変更”が安全なのか
指定申請の申請書には、
・法人登記事項証明書
・定款の写し
・代表者印鑑証明書を添付します。
いずれも代表者名が一致している必要があります。
登記が古いままだと、
「登記の代表と申請書の代表が違うため受理できません」と指摘され、申請受付が後ろ倒しになってしまうケースが多いのです。
もし申請直前に代表交代が決まったら?
この場合は、次のどちらかの方法を取ります。
① 登記を先に変更してから申請する
最も確実な方法です。
登記変更の完了後、最新の登記事項証明書を添付して申請できます。
登記変更の完了後、最新の登記事項証明書を添付して申請できます。
② 変更登記を出したうえで、登記中であることを説明する
「登記変更申請中」の旨を担当課に伝え、変更登記申請書の写しを添付して相談します。
宮城県では、この方法で“仮受付”として扱ってもらえることもあります。
宮城県では、この方法で“仮受付”として扱ってもらえることもあります。
ただし、正式な受理は登記完了後になるため、開所時期に余裕がある場合のみおすすめです。
宮城県での実務ポイント
宮城県(仙台市を除く)では、代表者が変わる場合、「登記事項証明書」「印鑑証明書」「定款(写し)」の3点が新しい代表名義で揃っているかどうかを必ず確認します。
そのため、
・代表交代予定が1か月以内にある場合
・指定申請を出す前に交代が決定している場合
このどちらかに該当する場合は、変更登記後に申請するよう案内されるケースが多いです。
仙台市の場合も同様で、「登記上の代表と申請書上の代表が一致していること」が申請受付の前提条件です。
よくある失敗例
「申請書を出したあとに代表が変わった」ケースです。
この場合、申請中に登記が変わるため、
・「代表者変更届」を追加提出
・代表者印・署名入りの再提出が求められ、事務が二重になります。
指定が遅れるだけでなく、書類修正も増えるため、できるだけ申請前に整理しておくのがベストです。
就労継続支援B型事業所の指定申請では、登記簿上の代表者と申請書の代表者が一致していることが大前提です。
したがって、「代表交代が決まっているなら、申請前に登記を変更」が原則です。
どうしてもタイミングが重なる場合は、「登記中」であることを証明して、事前に行政へ相談しておくことでスムーズに進められます。
次回のブログはコチラ⇒開設・指定申請の悩み⑩<書類が多くて、何を出せばいいのか分かりません。>
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2025年10月12日 20:25