就労継続支援B型事業所のお金の流れと仕組み①<基本の全体像>

こんにちは、行政書士の大場です。
「B型事業所って、利用者さんに工賃を払っているけど、そのお金はどこから出ているの?」
そんな疑問をいただくことがよくあります。
外から見ていると、お金の流れがとてもわかりにくい仕組みに見えるかもしれません。
実は、就労継続支援B型のお金の仕組みは、二つの川が合流するイメージで考えると理解しやすいんです。
ひとつは国や自治体からの給付金、もうひとつは事業所が行う生産活動からの収益
この二つの流れで事業所は成り立ち、利用者さんの工賃も生まれています。
第1回は、この“基本の全体像”がテーマです。
1. 収入の二つの流れ
川その1:国や自治体からの給付金
利用者さんが1日通うごとに、市町村を通じて国や自治体から給付金が支払われます。
これは事業所を運営するためのメインの収入源で、職員の給与や事業所の家賃・光熱費など、日々の運営に使われます。
川その2:生産活動からの収入
もう一つの川が、利用者さんと一緒に行う作業から得られる収益です。
内職やお菓子づくり、印刷など、事業所ごとにさまざまな生産活動が展開されています。
そして大事なポイントが、利用者さんの工賃は、この生産活動の収益から支払われる ということです。
給付金から工賃を出すことはできません。
2. 出ていくお金の行き先
3. 利用者さんにとってのお金の流れ
利用者さんは、作業に取り組んだ成果に応じて工賃を受け取ります。
これは“給料”とは違い、「働いた分を積み重ねていくお小遣い」のようなイメージです。
・工賃の全国平均は 月23,053円(令和5年度 厚生労働省調査)
・サービス利用料は原則1割負担ですが、所得に応じて上限が定められているため、多くの場合は大きな自己負担は発生しません。
そして生産活動があるから利用者さんは自分の手で工賃を得られる。
次回のブログはコチラ⇒就労継続支援B型のお金の仕組み②<報酬と加算>