<就労継続支援B型事業所 新規開設手順(仙台市)②>物件選び
こんにちは、行政書士の大場です。
B型事業所の新規開設で、直面するのが 「物件選び」 です。
なぜこんなに物件が重要なのか?
その理由と、仙台市ならではの注意点を整理していきます。
仙台市は物件のハードルが高い?
仙台市のB型指定は、以下の3つが“特に厳しい”です。
① 建築基準法(用途変更)
もともと住宅や倉庫の物件は、そのままでは福祉施設として使えません。
建築士へ確認すると、こう言われることがあります。
「これ、用途変更しないと使えませんね」
・時間がかかる
・お金もかかる
・工事も必要
という三重苦です。
つまり、物件によっては最初から「不適格」ということも普通にあります。
② 消防(特に相談室と避難経路)
仙台市が特に細かいのがここ
換気と消防は“ほぼ工事前提”になります。
③ 相談室の基準が厳しい
仙台市は「相談室」に非常にこだわります。
よくある失敗がこれです。
つまり、「壁を作れる物件ではない」時点で候補外。
では、どうやって良い物件を選ぶのか?
ここからは、失敗しないためのチェックポイントを紹介します。
用途変更の可能性を“最初に”建築士へ確認
不動産屋さんに聞いても正しい答えは返ってきません。
B型事業所に必要な用途変更の判断は建築士しかできません。
✔ もともと何の用途?
✔ 構造は?
✔ 何㎡ある?
✔ 変更は必要?
✔ 工事は必要?
これを最初に確認するだけで、後のスケジュールが激変します。
平面図を見て「相談室」を配置できるかを確認
「相談室が取れない物件」はそこで終了です。
✔ 個室が作れる位置は?
✔ 防音壁を作れる?
✔ 配線は?
✔ 電源は?
✔ 出入口との距離は?
相談室を甘く見ると実地調査で必ず止まります。
避難経路の確保ができるか
福祉施設では避難経路に厳しい基準があります。
✔ 非常口があるか
✔ 片側が塞がっていないか
✔ 車いすで通れる幅か
✔ 階段か?スロープか?
避難経路の幅が不足しているだけで、物件が“丸ごとNG”というケースもあります。
換気と熱処理
換気・熱・湿度管理が必須になります。
✔ 換気扇の増設は可能?
✔ 屋外へ排気できる構造か?
✔ 隣の部屋に匂いや熱がこもらないか?
「換気が弱くて設備が置けない」と判明し、物件探しやり直しになる可能性があります。
“選んではいけない物件”3選
失敗事例からまとめるとこれです。
逆に「開設しやすい物件」は?
✔ 元教室・学習塾
✔ 元オフィスで間取りが広い
✔ 換気設備がすでに整っている
✔ 工事がしやすい構造
特に 元福祉系物件は“そのまま使える”ことが多い ので狙い目です。
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